どうもstsです。
今回は将棋の記事です。
今回はその中でも「同一カード」がテーマです。
2021年度の将棋界においては、豊島将之先生と藤井聡太先生がタイトル戦で数多く激突しました。王位戦・叡王戦・竜王戦と立て続けにタイトル戦でぶつかるさまから、「十九番勝負」といわれました。
2021年度だけでこのお二人の組み合わせだけで16回(!)対局しています。
では同一カードの歴代記録はどうなっているのでしょうか。調べてみした。いわゆる百番指しを達成したカードのみで、その組み合わせの簡単な説明文も載せました。
さっそくどうぞ!(2022年3月13日現在のものです。)
※日本将棋連盟公式HPを参考に作らせていただきました。
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1位中原誠十六世名人(106勝)ー米長邦雄永世棋聖(80勝) 186局
1位は中原十六世名人と米長永世棋聖。なんとその対局数186局!
若手の頃からライバル関係として知られ、昭和~平成初期にかけてタイトル戦で幾度となく顔を合わせてきました。
この両先生の相矢倉の対局はとても記憶に残っています。
2位羽生善治九段(106勝)ー谷川浩司九段(62勝) 168局
2位は先日の銀河戦で歴代単独2位に浮上した羽生九段と谷川九段。
ともに中学生棋士としてデビューし、タイトル戦では通算22回顔を合わせました(歴代最多記録)。
平成を代表するコールデンカードであり、令和の時代も対局数を重ね、歴代1位を目指して欲しいです!
3位大山康晴十五世名人(96勝)ー升田幸三実力制第四代名人(70勝) 167局
3位は唯一兄弟弟子の関係でランクインした大山十五世名人と升田実力制第四代名人。
棋風こそ違う両先生ですが、違うからこそ見るものを釘付けに将棋を後世にたくさん残しました。
またタイトル戦の数が少ない時代から対戦が始まっているため数字以上の凄さを感じます。
4位羽生善治九段(110勝)ー佐藤康光九段(55勝) 165局
4位は同世代棋士同士の羽生九段と佐藤九段。
20代前半の時からタイトル戦でぶつかり、30代に入ってからは3連続でタイトル戦で当たることもありました。(炎の十七番勝負)
共に現役であり、歴代トップ3入りも確実になり、歴代2位の記録も見えてきました。
5位大山康晴十五世名人(116勝)ー二上達也九段(45勝)、持将棋1 162局
5位は昭和中期の将棋界で活躍した、大山十五世名人と二上九段。
このお二人はともに50代になってもタイトルを獲得するなど息長く第一線で活躍されました。(大山先生は59歳、二上先生は50歳で王将獲得。)
対戦成績は大山先生が勝ち越してはいますが、二上先生は大山全冠制覇を二度崩すなと印象に残るシリーズが多いです。
5位中原誠十六世名人(107勝)ー大山康晴十五世名人(55勝) 162局
同率5位は将棋界を代表する大名人同士の中原十六世名人と大山十五世名人。
両先生の対局といえば、中原先生の居飛車の位取りや左美濃、大山先生の振り飛車の重厚な受けという構図が多くあり、棋譜を並べ方も多いはず。。
居飛車VS振り飛車の真髄がここにあるといったお二方の対局は記憶に残る方も多いはず。
7位羽生善治九段(78勝)ー森内俊之九段(60勝) 138局
7位は将棋界を代表する同い年のライバル関係である羽生九段と森内九段。
小学生の時から切磋琢磨し、共に永世名人を獲得。名人戦だけで過去9回顔を合わせました(歴代最多タイ)。
また羽生先生と森内先生のがっぷり四つの相矢倉を見たいファンも多いはず
8位大山康晴十五世名人(79勝)ー加藤一二三九段(46勝) 125局
8位は大山十五世名人と加藤九段。
共に還暦を越えてもA級に在位するなど息長く第一線で活躍しました。(A級在位数は大山先生が歴代1位で加藤先生が歴代2位。)
大山先生の振り飛車に加藤先生の棒銀という構図を聞いただけで棋譜を並べたくなりますね。
9位中原誠十六世名人(67勝)ー加藤一二三九段(41勝)、持将棋1 109局
9位は共にプロデビュー後、ノンストップでA級まで昇級した中原十六世名人と加藤九段。
両先生とはタイトルで9回対戦し、中原先生の5勝、加藤先生の4勝と伯仲。
10位米長邦雄永世棋聖(63勝)ー加藤一二三九段(41勝) 104局
同率10位はこちらも昭和の時代で幾度も対戦した米長永世棋聖と加藤九段。
共に将棋界ではもちろん後世に名を残す棋士ですが、将棋界以外の世界でも有名となった両先生の対決も100番を越えました。
またこのお二人の対局も重厚な相矢倉のイメージが強くあります。
10位大山康晴十五世名人(58勝)ー米長邦雄永世棋聖(46勝) 104局
同じく同率10位は大山十五世名人VS米長永世棋聖。
この両先生も昭和の時代を彩った名棋士同士の対局。
この両先生の全棋譜は、大山先生の振り飛車と米長先生の居飛車の対抗形の将棋だった記憶があります。
1位の中原先生と米長先生の186局というのはとてつもない記録ですね。羽生先生と谷川先生はこれを越えれるかが注目です。
そして大山先生、中原先生、米長先生、加藤先生の4名は、それぞれの組み合わせで100番指しを達成しています。それだけ同時期に活躍し、覇権争いを繰り広げていたということがわかります。
因みに歴代トップ10以下の現役の棋士同士で一番多い対戦カードは、羽生善治九段(56勝)と郷真隆九段(29勝)の85局、羽生善治九段(41勝)と渡辺明名人(38勝)は79局となっています。
羽生先生と渡辺先生はタイトル戦で幾度となく戦ってきた気がしますが、それでも現在約80局というのは、百番指しの大変さや難しさを表している気がします。
今後百番指しを達成する対戦カードはいくつ出てくるのか、また歴代1位の記録を越えるカードは出てくるか。楽しみです。
ではまた!