羽生善治九段の肩書きと大山康晴十五世名人・中原誠十六世名人との比較

どうもstsです。

今回は将棋の記事です。

昨年の竜王戦広瀬章人竜王が誕生したことにより、羽生善治竜王が無冠ということになりました。

そこで注目されたのが羽生善治先生の肩書きをどうするのかという問題。結果は本人の意向もあり「九段」と段位で呼ばれることになりました。

では過去に羽生九段のように一時代を築いた大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人はどうだったのか、調べてみました。

さっそくどうぞ

 

大山康晴十五世名人】タイトル通算獲得数80期(歴代2位)

1950年:初タイトルの「王位」獲得

1957年:無冠になり「前名人」を名乗る

1958年:「王将」に復位。ここから長らくタイトルを保持し続ける。

1973年:無冠になり「前名人」を名乗る。さらに同年、特例で現役のまま「永世王将」を名乗る。その後「十段」に復位。

1976年:特例で現役のまま「十五世名人」を襲位。

1978年:無冠。「十五世名人」。

1980年:「王将」に復位。

1983年:無冠。「十五世名人」。

1992年:死去。規定により、「永世十段」・「永世棋聖」の称号が贈られる。

1997年:「永世王位」の称号が制定され、条件を満たしていたため「永世王位」の称号も没後に贈られる。

 

中原誠十六世名人】タイトル通算獲得数63期(歴代3位)

1968年:初タイトルの「棋聖」獲得。

1970年:無冠。「七段」の段位に戻る。

1971年:「十段」を獲得。ここから長らくタイトルを保持し続ける。

1982年:無冠。「前名人」を名乗る。同年「十段」に復位。

1988年:無冠。「前名人」を名乗る。同年「王座」に復位。

1993年:無冠。「前名人」を名乗る。

1994年:「永世十段」を現役のまま特例で名乗る。

2007年:60歳の還暦を迎えたため規定により「名誉王座」を名乗る。さらにその2ヶ月後には「十六世名人」も現役のまま襲位する。

2008年:「永世棋聖」・「永世王位」も現役のまま名乗る。

2009年:引退。

 

羽生善治九段】タイトル通算獲得数99期(歴代1位)

1989年:初タイトル「竜王」獲得。

1990年:無冠。「前竜王」を名乗る。

1991年:「棋王」を獲得。ここから長らくタイトルを保持し続ける。

2018年:無冠。「前竜王」の称号を断り、本人の意向もあり「九段」の段位を名乗る。

 

このようになっています。

過去にこのブログ内でも取り上げましたが、

 

oknsts1018.hatenablog.com

 

昔は「前竜王」や「前名人」は断るという概念するならなく名乗るのが当たり前でした。そのため上記のように大山十五世名人や中原十六世名人も「前名人」を名乗っており、羽生九段も過去に「前竜王」を名乗っています。

そして大山十五世名人も中原十六世名人は「前名人」の期限が切れて段位で呼ばれる前に「今までの実績から考えて他の棋士と同列で「九段」とは呼べない。」という理由で特例で「永世王将」や「永世十段」を現役で名乗ることになりました。

今回の羽生竜王も恐らくそうなると私も思っていましたし、連盟から羽生さんにおそらく打診があったと思われます。

しかし羽生先生は、「前竜王」も特別な称号(打診があったかはわかりませんが)も断り、「九段」の称号を選びまた再スタートを切ることを選ばれました。

大山十五世名人も中原十六世名人も長年タイトルを保持して無冠になった後、タイトルホルダーにすぐ復帰しています。

羽生善治九段も現在順位戦でトップにつけており、名人挑戦者になる可能性があります。また「九段」ではなく、タイトルでの肩書きで呼ぶ日はすぐ来ると予想していますわ

羽生九段としての再スタートの戦い、そして活躍を願っています!