平成最後のNHK杯となる決勝戦は、羽生善治九段が郷田真隆九段を角換わりの戦いから▲4三歩という新手を披露し、そのまま攻めきり通算11回目となる優勝を飾りました。
そしてこの優勝で一般棋戦(タイトル戦以外の棋戦)での優勝回数が45回目となり、大山康晴十五世名人の44回の記録を更新し、歴代1位となる記録をまた打ち立てました。
ということで今回は一般棋戦優勝回数歴代トップ10とその内訳を調べてみました。日本将棋連盟のHPの棋士データベースを参考に作っています。
リンクはこちらに貼っておきます。
それではさっそくどうぞ!
1位羽生善治NHK杯 45回(朝日杯5回、朝日オープン選手権4回、全日本プロ3回、銀河戦5回、NHK杯11回、早指し戦3回、JT杯5回、新人王戦1回、勝抜戦4回、天王戦2回、若獅子戦2回)
2位大山康晴十五世名人 44回(王座戦9回、NHK杯8回、早指し戦4回、日本将棋連盟杯4回、高松宮賞2回、産経杯1回、早指し王位戦4回、名将戦1回、JT杯1回、勝抜戦1回、その他9回)
3位中原誠十六世名人 28回(王座戦10回、NHK杯6回、早指し戦3回、JT杯1回、勝抜戦3回、日本将棋連盟杯1回、古豪新鋭戦1回、最強者決定戦1回、名将戦2回)
4位加藤一二三九段 23回(王座戦1回、NHK杯7回、早指し戦3回、JT杯2回、天王戦1回、名将戦1回、高松宮賞3回、日本一杯2回、六・五・四段戦1回、早指し王位戦1回、その他1回)
5位谷川浩司九段 22回(全日本プロ7回、銀河戦1回、NHK杯1回、JT杯6回、勝抜戦3回、天王戦2回、若獅子戦1回、名棋戦1回)
6位米長邦雄永世棋聖 16回(NHK杯1回、早指し戦4回、JT杯3回、勝抜戦1回、日本将棋連盟杯2回、古豪新鋭戦1回、名将戦4回)
7位内藤國雄九段 13回(王座戦1回、棋王戦1回、NHK杯1回、勝ち抜き戦1回、日本将棋連盟杯2回、最強者決定戦3回、名将戦3回、東西対抗勝継戦1回)
7位森内俊之九段 13回(全日本プロ2回、NHK杯3回、早指し戦1回、早指し新鋭戦2回、JT杯1回、新人王戦3回、勝ち抜き戦1回)
9位佐藤康光九段 12回(銀河戦3回、大和証券杯1回、NHK杯3回、JT杯2回、早指し新鋭戦2回、勝ち抜き戦1回)
9位丸山忠久九段 12回(全日本プロ1回、NHK杯1回、早指し戦1回、JT杯1回、新人王戦2回、勝ち抜き戦4回)
内訳の中には王座戦や棋王戦といった、現在タイトル戦で行われているものがありますが、これはタイトル戦に昇格する前の一般棋戦時代のものとなっています。
1位は先にも述べたように羽生先生が1位ですが、現在行われているNHK杯では4連覇、朝日杯では3連覇など早指し棋戦でも圧倒的強さを誇っています。
2位は大山先生。その他という項目が気になりますが、正直なところこの9回が何を表しているのかは不透明で、未だに将棋ファンの間でも謎といわれています。
3位は中原先生。やはりタイトル戦でも強い棋士は早指し棋戦でも強いという印象を受けます。
4位には加藤先生が入っています。さすが「一分将棋の神様」の名の通り早指し棋戦は得意にしていたというのがわかります。
5位は谷川先生。注目すべきは全日本プロトーナメントを7回!優勝しているということ。あのほぼ並列なトーナメントを勝ち抜くのは凄いですよね。。
ちなみに現在、渡辺明二冠は10回、藤井聡太七段は3回となっています。
羽生先生はどこまで記録を伸ばしていくのか、またこの記録を破る棋士は今後現れるのか非常に注目です!