将棋界、九段昇段最年少記録

どうもstsです。

 

今回の記事のテーマも将棋です。

今回取り上げるのは将棋界の最高段位、九段です。現在将棋界で九段になるためには

(1)名人1期獲得

(2)竜王2期獲得

(3)タイトル通算3期獲得

(4)八段昇段後250勝

の4種類あります。

 

では九段に最年少で昇段した棋士は誰なのでしょうか。また歴代でトップ10に入っている棋士はどういう棋士がいるのか。まとめてみました。

それではさっそくどうぞ!

 

 

1位渡辺明名人 21歳7ヶ月

昇段理由:竜王2期獲得

九段昇段:2005年

現在歴代最年少記録保持者は「将棋界の冬将軍」渡辺明名人です。渡辺名人は史上4人目となる中学生棋士としてデビューすると20歳で森内俊之竜王(当時)から竜王

奪取。翌年、タイトル戦初挑戦だった木村一基七段(当時)の挑戦を退け、竜王獲得2期により史上最年少の21歳7ヶ月での昇段となりました。渡辺先生はこの竜王を防衛し続け、永世竜王の有資格者となっています。(永世棋王も有資格者。)

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2位谷川浩司九段 21歳11ヶ月

昇段理由:名人1期獲得

九段昇段:1984

渡辺先生に破られるまで長らく1位だったのが、「光速流」でお馴染み、谷川浩司九段です。谷川先生は史上2人目となる中学生棋士としてデビュー。C級2組で1年だけ足踏みするもその後毎年昇級。そのまま名人まで獲得。21歳で名人を獲得するとともに九段への昇段を決めました。谷川先生は名人獲得したのは21歳2ヶ月でしたが、当時は昇段するのは翌年4月1日付けという規定があったため、記録上は21歳11ヶ月となっています。

光速の終盤術 (将棋連盟文庫)

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3位羽生善治九段 23歳6ヶ月

昇段理由:タイトル通算3期獲得かつ八段に昇段している

九段昇段:1994年

3位は将棋界の記録を塗り替え続ける「将棋界のレジェンド」羽生善治九段です。羽生先生は史上3人目の中学生棋士としてデビューすると19歳の時に島朗竜王(当時)から竜王を奪取し、初タイトル獲得。1993年にはA級に昇級したため八段になり、その当時すでにタイトルを通算3期以上獲得していましたが、当時は1年で1つまで昇段できないという規定があったため、翌年4月1日付けで九段に昇段しました。

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4位南芳一九段 25歳8ヶ月

昇段理由:タイトル通算3期かつ八段に昇段している

九段昇段:1989年

4位は「地蔵流」の棋風でお馴染み南芳一九段です。南先生は17歳のときに高校生で棋士デビュー。デビューからわずか5年でA級に昇級し、八段になると、1988年には初タイトル棋聖を獲得。勢いそのままに王将も奪取し、二冠へと駆け上がります。初防衛戦の棋聖戦でこそ防衛失敗しますが、王将戦で初防衛を果たし、タイトルを通算で3期獲得。九段昇段を決めました。

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5位中原誠十六世名人 26歳2ヶ月

昇段理由:点数規定30点到達

九段昇段:1973年

5位は「自然流」の棋風で将棋界の第一人者として君臨した中原誠十六世名人です。中原先生は18歳のときにプロ棋士デビュー。20歳の時には初タイトルである棋聖を獲得。その後もタイトル獲得や一般棋戦優勝を重ねていきます。そして1973年には新たに九段昇段規定として点数制度が加わります。その際すでに九段昇段のための30点をクリアしていた中原先生は初の適用者の一人となり九段昇段となりました。

中原誠名局集

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6位永瀬拓矢王座

昇段理由:タイトル通算3期獲得

九段昇段:2020年

6位は「軍曹」の愛称でお馴染み、永瀬拓矢二冠です。永瀬先生は17歳の時プロ入り。プロ入り当初は振り飛車党でしたが、後に居飛車党に転向しました。2019年に初タイトルとなる叡王を獲得すると、同年王座も奪取。一気に二冠王となります。2020年には「令和の十番勝負」となった豊島竜王名人との戦いの末、叡王を失いますが、同年秋に王座を防衛。タイトル通算3期獲得により九段昇段となりました。

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7位佐藤天彦九段 28歳4ヶ月

昇段理由:名人1期獲得

九段昇段:2016年

6位は「貴族」の愛称で知られる佐藤天彦九段です。佐藤天彦九段は18歳の時にプロ入り。C級2組・C級1組では昇級するのに年月を要しますが、B級2組に昇級してからは毎年昇級を重ね、A級でも1期目で挑戦権を獲得。当時は後手番横歩取りをエース戦法にしており、羽生善治名人(当時)から名人を奪取。九段昇段を決めました。その後名人は3連覇し、実力制第十三代名人を引退後に名乗る資格を得ています。

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8位佐藤康光九段 28歳8ヶ月

昇段理由:名人1期獲得

九段昇段:1998年

7位は「緻密流」の棋風でお馴染みである、現日本将棋連盟会長佐藤康光九段です。1997年のA級順位戦で6勝3敗の成績を残すと同世代のライバルである羽生先生とのプレーオフを制し、名人挑戦権を獲得。名人戦では昨年永世名人の資格を得ていた谷川浩司名人をフルセットの末破り、実力制になってから10人目となる名人に就き、九段昇段を決めました。

天衣無縫 佐藤康光勝局集

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9位豊島将之竜王 29歳1ヶ月

昇段理由:名人1期獲得

九段昇段:2019年

8位は「きゅん」の愛称でファンからの人気も高い豊島将之竜王。豊島先生はプロ入り前から注目されており、16歳でプロ入り。その後も高勝率を毎年残していきますが、タイトル獲得はなかなか届かないという状態が続きます。しかし2018年には羽生善治棋聖(当時)を破り初タイトルの棋聖を獲得すると、翌年は名人戦の連覇を続けていた佐藤天彦名人(当時)を破り、名人に就き、九段昇段を決めるとともに三冠へと到達しました。

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10位丸山忠久九段 29歳9ヶ月

昇段理由:名人1期獲得

九段昇段:2000年

9位は「激辛流」の棋風で知られる丸山忠久九段です。丸山先生は19歳の時にプロ入りを決めると約2年おきに順位戦で順調に昇級を重ねていきます。そして初参加となったB級1組では史上初となる12戦全勝でA級へと昇級。その3年後には名人を連覇していた佐藤康光名人(当時)を破り、九段昇段となりました。この名人戦は佐藤名人が先手後手で丸山先生の得意戦法を受けて立ったシリーズとしても有名です。

 

 

以上のようになっています。

1位は渡辺明名人となっており、21歳7ヶ月となっています。これを将来藤井聡太二冠が更新できるかがひとつの注目ですね。

 

さてこのランキングをみると5位の中原十六世名人以外は全員現役の棋士ですよね。升田幸三実力制第四代名人、大山康晴十五世名人、加藤一二三九段、米長邦雄永世棋聖二上達也九段といった名棋士たちの名前はトップ10に入っていそうですが、実は入っていないんですね。

その理由として昔は最高段位が八段だったということが挙げられます。そのため最高段位が八段の時代の棋士は上位に入りにくくなっています。

 

また現役の棋士が多い理由として、昔は九段昇段規定が厳しかったということがあげられます。

先にも述べましたが、かつて将棋界の最高段位は八段であり、新たに段位としての九段が作られることとなりました。

そして九段になるための条件は九段は

(1)永世九段の称号を獲得する

(2)名人を3期獲得する

(3)名人を2期獲得して順位戦で抜群の成績をあげる

この3つしかありませんでした。

そこで(1)を満たしていた塚田正夫名誉十段・(2)を満たしていた大山康晴十五世名人・(3)を満たしていた升田幸三実力制第四代名人が早々と九段に昇段します。この3人はある程度の実績を残してから九段昇段となっているため、トップ10には入っていません。しかしこの条件があまりにも厳しく九段は3人しかいないという状況が長らく続きます。

 

そこで新たな規定して点数制度と他のタイトル規定が加わります。

(4)点数制度30点到達(点数の計算方法はタイトル獲得数×3+一般棋戦優勝回数+タイトル戦挑戦回数+A級順位戦在籍年数。この数が30を越えれば九段になれる。)

(5)タイトル通算3期獲得で八段に昇段していること(当時は昇段の飛び級が認められていなかったため、まず八段になっている必要があった。)

かつての制度では名人と九段以外のタイトルをいくら獲得しても場合によっては九段に昇段できない可能性がありましたが、この規定が追加されることによって、九段や名人のタイトルを獲得しなくても九段への昇段が可能となりました。

 

さらにその後は名人1期で九段に昇段できるようになり、また勝数規定も加わることとなります。

そして現在の九段昇段規定となっています。

かつての昇段規定が厳しく過去の棋士たちは上位には名前が載りにくいんですね。そうなるとなおさら中原先生の凄さもわかりますね。

 

さて、これから九段昇段の最年少記録を塗り替える棋士は出てくるのか、トップ10に食い込む棋士は出てくるのか、注目していきたいと思います。また上位に食い込む棋士が出た際はこの記事も更新していきたいと思います。

ではまた!