順位戦の制度改革

どうもstsです。

 

今回は将棋に関する記事です。

季節は3月となり、順位戦の最終戦も終わりました。昇級・降級を巡る争いはやはり注目が集まりますよね。

 

さて将棋界において長い歴史を誇る順位戦ですが、来期の69期から順位戦で少し規定が変わるのをご存知でしょうか。

何が変わるのかというと、昇級枠や降級枠の人数が変わるところがあるんですね。なぜこういうことが起きたのかというと順位戦の参加人数が増えてきているんですね。

 

今期で見てみるとB級2組が25名、C級1組が36名、C級2組が52名となっています。順位戦に参加している総数で見ると歴代最多の137名となっています。かつても同様な事態はありましたが、フリークラス制度の導入により一時的なスリム化に成功しました。しかしその後も増え続け、昇級枠の増加を図るべきではないかという声は上がっていました。

 

C級2組は新四段が毎年最低でも4人新たに参加し、C級1組は昇級枠が2名なのに対してC級2組の昇級枠が3枠なので、やはりこの2クラスはどうしても増えやすくなってしまいます。それでは来期からどう変わるのか。各クラスごとにまとめてみました。さっそくどうぞ!

 

【A級】

今までと同じ。

定員:10名

挑戦者:1名

降級:2名

名人戦の挑戦権を争い、将棋界のトップ10名が在籍するクラス。毎年一斉対局が行われる最終戦での挑戦権争い、降級争いは将棋界一ともいえる注目度を誇り、「将棋界の一番長い日」とも呼ばれる。

 

【B級1組】

降級枠が拡大。

定員:13名

昇級:2名

降級:2名→3名

「鬼の住処」とも呼ばれるクラス。今までは昇級、降級ともに2名ずつだったが、来期から降級枠が下位3名に変更される。今までになかったほど入れ替わりが激しいクラスになる。

 

【B級2組】

昇級枠、降級点枠がともに拡大

定員:なし

昇級:2名→3名

降級点:下位5分の1→下位4分の1

降級:降級点2回で降級

来期から谷川浩司九段、藤井聡太七段が在籍するクラス。若手から中堅、ベテランまで入り混じるクラス。来期からは昇級枠が広がり、降級点もつきやすくなる。B級2組以下は定員数が決まっていないのが特徴。

 

【C級1組】

昇級枠、降級点枠がともに拡大

定員:なし

昇級:2名→3名

降級点:下位5分の1→下位4.5分の1

降級:降級点2回で降級

もはや一番昇級が難しいと言われているクラス。近年の人数増加から昇級の厳しさがかねがね言われていたが、ついに制度改革。来期からは3名が昇級し、こちらも降級点がつきやすくなる。

 

【C級2組】

変更なし

定員:なし

昇級:3名

降級点:下位5分の1

降級:降級点3回で降級

プロ入りした棋士が一番最初に参加するクラス。こちらは変わらず一番大所帯のクラスとなっている。今回は変更なしということであったが、長期的に見直しも進めるとのこと。

 

以上のようになっています。A級とC級2組は変更なしで、B級1組~C級1組は変更されます。

ここ近年、C級1組以下のクラスで1期抜けしようと思うと全勝が絶対条件のようになっていて、なかなか抜け出しにくくなっていたので個人的には賛成です。

来期からは今まで以上に入れ替わりが激しくなります。今回の制度改革で順位戦がどうなっていくのが非常に注目です。